彼女は「悔しかった」。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　悔しくて、悔しくて、今にも「対話（なぐり）」かかりそうになりそうだった。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　だが、今の自分にその「資格」は無い。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　事実「その通り」なのだから言い返す事すら出来ない。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「あれ」から幾年も経ち、「力」も「地位」も「畏敬の念」も手に入れたが、それらですらこの場に於いては何の役にも立たない。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ああ、やはり自分は「あれ」から何も成長していない。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　つくづく未だに「弱い存在」のままなのだと彼女は自己嫌悪に陥っていた。

ええっと、ろっこーPです。生きてます。 この度、表記をひらがなにしてみました。 今、作ってるのがこんな感じで、学園モノ？ジュブナイルもの？なんかそんな感じのノベマスです。めっさありきたりっぽいです。 これまで作ってきた普通のプロデュースものの方はですね……打ち切りになりそうです＿|￣|○すみません。

ミユキの「動揺」による「影響」はそれまで彼女が制御していた複数の「魔法」に及んでいた。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　それはあと少しで逆神が「契約」し掛けていた「魂の呪印」の「魔法陣」は言うに及ばず――――

彼女も「一応」は（能力云々は兎も角）「いち企業のトップ」で在る訳でこれまでに幾つもの他企業との間に於いて「契約」を取り交わしてきた経験がある。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　事の成否はさて置きその何れもが彼女にとって納得の行くものばかりで後悔をしたものなど彼女の記憶の限りでは一度たりとて無かった（結果はどうあれ）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　だが今回のこの「契約」は間違い無く彼女にとって極めて不本意なものであり、だがさりとて拒否する事も出来ぬものである事がより一層彼女を苦しめ、追い詰めてしまっていた。

「それ」を伝えられた瞬間の彼女の「心中」や如何ばかりのものであったか。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「それ」は聞かずともこの「表情」が物語っていた。

自分自身を「捨てる」為の「一歩」を。

そうして彼女は漸く「踏み出した」。

彼女は一頻り考えて、考えて、考えて、考えて、そして――――――

嘗て世界への絶望から世界を憎み「ラスボス」となった少女がいた。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　しかしそんな自分を暗き絶望の闇から救ってくれた者達との邂逅が、戦いがこの少女の冷たく閉ざされた心を徐々に溶かしていき、いつしか少女は絶対に自分を、仲間を、そして世界を諦めないという強い心が宿っていたのであった。

逆神は自分の「部下」に全幅の「信頼」を置いていた。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　それはもう「依存」と言っても過言では無い程に。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　何しろ一介の「MOB」上がりの「自分」とは違い、どの者達も「伝説の英雄級」か「稀代の大魔王級」の者達ばかりなのだ。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　正直今でもなぜ自分の様なTDN「凡夫」にこれだけの者達が集まり、付き従ってくれているのかが考えれば考える程未だに「分からない」。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　だからこそ、こんな「自分」に「出来る」のはその「部下達」を全力で「信じ」、その忠義に全力を以て「報い」、非才非力ながらも全力で「護る」事しか無い。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　でも正直、思った以上に部下達は（多少なりと癖は強いものの）非常に優秀で、非常に強壮であるのでそうそう自分が出しゃばる程の事が起きないのが現実であり、逆に「それ」が当人が自覚している以上の過度の「信頼」という名の「依存」に繋がっているのだと思う。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　だから逆神は自分よりも遥かに優秀である「彼女」に「万が一」という事など「有り得ない」だろうと。 　　　そう勝手に「思い込んで」しまっていた。