佐久良ひとりの「犠牲」を以って多くを「救う」。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　それが彼女の「覚悟」に報いる事であるという逆神の揺るぎない「覚悟」に繋がっていた。

「ご乱心シリーズ」の「未来編」における「主人公」的存在の少女。「キュアエコー・パンチタイワ」に変身する。「陸送組」の「キュアエコー・キックタイワ」こと「西濃ムギ」は実の姉である。元は姉妹共々名を持たぬ「モブ」であったが先祖のあゆみが遺した自身の「対話技」を書き残したノートを手に入れた時にこれまで自分達を冷遇してきた「東映本部」や世界総てに復讐すべく技を習得し、同じ様に冷遇されていた仲間達を集めて全世界相手に宣戦を布告。瞬く間に世界を混乱に陥れた。対話に加え修行時に覚醒した「時間遡行（タイムベント）」を駆使し各国の軍隊はおろか「プリキュア50」すらも圧倒する程無敵の強さを誇ったが、過去のフィーリア王女達によって仕組まれた「五百ヵ年計画」で現れた「キュアエコーW」こと「騎龍アユミ」の干渉によって「混沌の因子」が生まれた事により無敵の布陣が打ち砕かれ敗北を喫する。その後色々あって世界線が変わった事によって仲間に加わった「織原つぐみ」や「ゆっきー」、隠棲した「デスパライア」や過去から連れて来られた「カワリーノ」「ブラッディ」、再改造の末誕生した「A428」と仲間が増えた事によりちゃんとした「悪の会社」を作る事を決意。デスパライアから「暖簾分け」をされた「ナイトメア」を会社名として再出発を図る。その後会社は拡大を続け、後述する自称大魔王（笑）やハワイ支局の「アローハ組」、最近の「ポリ組の乱」で祖国を離反した「ブルーフィクサー」改め「ブルーノア」など最早大国の軍以上の力を持つ一大軍団と化している。やべぇよやべぇよｗ（出川並感）　「悪の会社」とはいえ企業体質は逆神の意向（威光）で超ホワイトであり社員は超手厚い給与や福利厚生が保証されている。マジ就職してぇｗ（羨望）　しかし当の本人は長年の極貧生活が板に付き過ぎてしまったせいで胃が賞味期限ギリギリ以下の食品しか受け付けない非常に厄介且つ残念な体質になってしまっている（要は高級品を食べるとゲ■イン化するｗ）　他人を寄せ付けない酷薄な性格だった時もあったが今は部下や仲間の事を誰よりも深く愛し何があっても絶対に守るという強い信念を持っている。そしてそれを害する者は誰であろうと彼女は絶対に容赦しない。その様な愚か者には最恐のラスボスの怒りの「対話」を受ける事になるであろう。だから彼女は絶対に怒らせてはならない。絶対に！（恐怖）

それはそれ程に無理らしからぬ事であった。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　何せ今の自分達でもどうにもならないと思っていた各々自分達の中で勝手に畏怖を抱いていた「存在」が自らの腕を呆気無く「斬り落とされていた」のだから。

何より救うという多くの者達の中にはミユキの姉達現フィクサーの者達も当然含まれている。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　姉達の無事こそ何より少女が望むべき大事だ。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　それを叶えてやる事が少女を此処まで追い詰めてしまった自分の「贖罪」であるとも逆神は考えていた。

その一部始終を見ていた逆神達も皆一様に驚いた。

その一部始終を見ていた4-Bの者達にも今までとはまるで違う状況に驚きが広がる。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　その中でも逆神の反応は一際大きなものであり、この状況に彼女は「流れ」が確実に自分達にとって良い方向に来たという手応えをこれまでに無い程に強く感じていた。

「姉」だけとの時であるならば、「ラスボス」だった頃であるならば、或いは別の「選択」を選んでいたかもしれない。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　だが「今」の「彼女」は多くの者達の「命」を、「思い」を、「人生」を預かる「立場」に立っている。 　　　だからこそ軽々に何事かを「独裁」する訳にはいかないのだと「今」の「彼女」は重々に「理解」をしているのだ。

ある意味「最善」であり、或いは「最悪」でもある、その「選択」を。

そんな忠臣の珍しい「愚痴」に半ば意地悪そうに自称「悪党」は返す。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　相変わらずの軽口で返したが、「それ」が決して額面通りのもので無いという事を彼女を知る者ならば・・・・言わずもがなであろう。

そうして映像に投影された「モノ」を目にした逆神はふと「気付いた」。

ミユキは確かにこめかみに押し当てたグロック19の引き金を引き、そこから発射された9㎜パラベラム弾は自分の脳天を貫いた「筈」だった。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　しかし次の瞬間彼女の目に飛び込んだのは「いつの間にか」変身した逆神に自分の両腕が掴まれ、銃を握った右腕が上に向けられて「いた」という「光景」。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　そして何よりも今こうして「自分がまだ生きている」という「事実」であった。

「それ」は「経営者」である彼女にとってはとても馴染みのある「言葉」。 　　　　　　　　　　　　　　　　しかしこの少女が口にする「それ」は明らかに「違うもの」であった。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　恐らく、いや間違いなく「悪い意味」で。

今にも喰らい尽くされんとする彼女の姿に絶叫する逆神。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ショックで唖然とする一同。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　誰もが思わず絶望し掛けた――――

皆の「思い」を託された彼女はそれをゆっくり噛み締める様に受け止め―――――

だが、彼女は「本気」だった。

彼女は突然かれいが「何」を言い出したのか一瞬理解が出来なかった。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　そして直後その「意味」を悟り思わずギョッ！とした。

逆神とて幼少期が「そう」であった様に「ラスボス」になってからも決して楽な道程では無かった。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　あの「SS組」や騎龍に関わってからの彼女は度重なるイレギュラーに、アクシデントに見舞われ続け、時に傷付き、時に挫折し、絶えず辛酸を舐めさせられてきた。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　それこそ挫けそうになった事も一度や二度では無かった。

自分とよく似たその「姿」。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　何より「それ」から発せられる「気配」。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「海の日」の際に会っているのだから見紛う事など無かった。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　今自分の目の前に映る「それ」が自分の「先祖」である「彼女」という「確信」に疑う余地は微塵も無かった。

だからこそ「これ」は、「この決断」だけは譲る訳にはいかなかった。 　　　　　　　　　　　　　　　　　「自分」の事よりも、何よりも。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　先ずは他ならぬ「彼女達」自身の「意思」こそが優先されるべきだと「彼女」は固く思っていた。

その光景をアクアラインからのライブ映像を通し見ていた逆神、そして場に集う者達は驚き、そして次の瞬間衝撃と興奮のあまり色めき立った。