◆ワンパクでもいい。たくましく育って欲しい。そんな教育方針の元、平野兄妹はスクスクと成長し、かりんも男子と喧嘩で負けない位にタフな女の子になりました。◆ところが小学５年生になって間もなくの事。かりんはクラス男子から「オトコ女」とののしられ、いたく傷つきます。◆初めて自分をかえりみたかりんは、自分に女の子らしいところがまるで無い事に気付き、無性に悲しくなりました。涙が溢れて止まらなくなり、公園のブランコで独り泣いていると……　「どうしたの？　男の子にでもいじめられたの？」　かりんは通りかかった中学生のお姉さんに声をかけられます。◆超お嬢様学校『カレン女学院』の制服姿に女の子らしい仕草。美しい顔立ちに優しい微笑み。彼女は何処からどう見ても完璧なレディでした。◆嗚呼……この人のようになりたい……。少しでもこの人に近づきたい……。かりんの心に乙女チックな憧れが芽生えます。「あっ、あのっ、お姉サンはなんて名前なんですか？」「私？…春風ぽっぷだよ。」「春風ぽっぷサン！　わっ、ワタシの『お姉様』になってください！！」「ええっ！？」◆こうして、運命的な再会を果たしたかりんちゃんは、改めてぽっぷの『妹』になりました。かりんちゃんは幼女時代の記憶をすっかり忘れてましたが、奇しくも６年前と同じ行動をとったのは、無意識化にぽっぷと出会った記憶が残されていたのかもしれません。