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八女さんマジかわしい( *´﹃ `*)

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抑揚の無い、感情の籠もらぬ声で静かに、しかし明確にハッキリと少女にそう「問うた」。

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だが今目の前に立つこの少女は今までに出会ったどの存在とも「違う」。                                   自身には計り知れぬ「知識」を持ち、自身が持たざる「技術」を使い、何より自身ですら遂に持ち得なかった「人」としての「業」を誰よりも体現していた。                              そう、己の主たる逆神ですらそこまで至る事の無かった「境地」……否「狂地」に紛れも無くその少女は今立っている。                                               その事にこの元ラスボスは心底戦慄した。

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その「決断」は時として誰かを「犠牲」にせねばならぬ事もある。                                        より多くの人々を守る為に。                                                  だがゆっきーは自らがそうなる事を迷う事も、畏れる事も無かった。                                        自分がこの世界で唯一心酔し忠誠を誓う主の為に。                                                  そしてその彼女が、そして今や自分も愛してやまぬ全ての者達の為に自らを捧げようと「決断」していた。

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かの「コードギアス」において物語の渦中にあって常に主人公の傍らに居た謎多き「魔女」。遥かなる昔の「少女時代」(某グループに非ずw)における最初にして最大の「しくじり」からその運命を大きく狂わせてしまい、更に幾度もしくじりを繰り返した結果、世界を大きく変貌させてしまった正に「魔女」とも言える存在。しかしその冷静かつ飄々とした姿の裏には計り知れない苦しみと悲しみを抱いていた。「死」すらも許されず「永遠の刻」を彷徨い続ける彼女の終わりなき道程を王女と中の人が共演者だったスイートの二人が辿って行く。                                                   「でも大概ピザ食べてるだけのイメージしか無いんですがw ていうか彼女のあのふざけたギアスはなんなんですかw 歩くホストクラブですかアレはw」(呆)                            「だから逃亡期間中も事ある毎に食っちゃ寝を。お陰で大変だったってカレンが言ってましたよw」(頷)   「いやー、それだけじゃあないんじゃないかと思うんだけどw」(汗)                   「それ二人にだけは言われたくないと思うんだけどw」(呆)

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言われずとも「それ」はこあ自身が一番良く分かっていた。                                                  だから随分前から自分と同等の波長をもつ存在を随分前から探していた。                                        そもそもそれは他の継承権を持つ王族達も内々に行っており、王位を得る為の条件の一つとして欠かせない物の一つであると考えられていたからなのだが。                                        とは言えガンバスターが最後の起動したのが正に「神壱号作戦」の時であり、それから二百余年近く歴代の王や女王は自分の「半身」を見付ける事が出来なかった。                                        こあもそれがあったのでそこまで本腰を入れるつもりは無かったのだが、その心境に変化が生じたのは留学に来たこの世界で偶然「出会ったからである」。                                                  先ず見付ける事が出来ないとほぼ諦観していた自分の「半身」を。

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だが彼女は、それでも彼女は自身の主が「そう」であると良く理解していても尚敢えて「そうしろ」と言い放った。                                                  例えその為に何を「犠牲」にしたとしても、と。

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ゆっきーは喋りながら自身の内から湧き出る得も言われぬ高揚感を抑えられないでいた。

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関東一帯に散らした小型ドローンから映し出された「それ」の異様になる偉容に、そしてデータにゆっきーは愕然となった。

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「日本国」の「内閣総理大臣」である「彼女」を―――――

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何事に於いても常に「万全」というものが保たれている、とは限らない。                  こと「人生」においては常に「不測の事態」というものが何時如何なる時でも起こり得るものだという事を我々は理解せねばならない。                                        そう、今正に「現実(リアル)」に於いて現在進行形で「世界」を蝕んでいる「アレ」の様な「事態」とかを。 そうした「現実」は「そちらの世界」に於いても同様であり、それはこの普段興味本位のまま生息している様なこの「稀代の狂科学者(マッドサイエンティスト)」もまた実際の所重々認識している事であるのだ。     まあ大体は勢いで突っ走ってあとは放置というこれまた考えなしの権化ではあるのだが、それで必要最低限の「備え」を持つ程度には「予防策」を用意してはいるのだ。

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「何か」に夢中になれるというものには二通りある。                                        ひとつは明確な「目標」なり「やりたい事」を目指して行動をするというもの。                                        もうひとつは「そういったもの」が特に何も無く、取り敢えず興味を引くようなものを手当たり次第に漁るというものだ。                                              前者は自身が望んでしている事なのでそれに対する「拘り」も「執心」も相応に強いのだが、後者は逆にそうしたものが殆ど、或いは「一切無い」。                                        子供が飽きたオモチャをそのままポイ捨てするかの様に無造作に関心を失っていく事を繰り返していく。                                        だから後に残るモノなどにも一切「記憶」も、「思い」も残しはしない。                                        何故ならその頃には別の何かに夢中になっているのだから。                                        だが「それ」もやがて直ぐに「飽きられて」、そして「捨てられる」。                                          だから彼女は厳密に言えばこの世界に、そして自分自身に「残るもの」「残すべきもの」を何一つ産み出してなどいないのだ。                                             だが当時の彼女はその事について何ら「疑問」も「後悔」も「痛痒」すらも微塵に感じていなかった。                                      

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誰もが認める天才科学者ゆっきーは普段の彼女らしからぬ不可解と混乱の只中にあった。                                        自分自身が組み上げ、幾多ものアップデートを絶えず繰り返し続け全幅の信頼を寄せていたシステムが目の前に映る「存在」に対し何ら解析を導き出せないでいるのだから。

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教壇まで来た「彼女」はゆっきーに促されて静かに、だがはっきりとした口調で応じる。

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心情としては自身の生徒であるぐりあの母親たるアンアンには申し訳無いと思ってはいる。                                       しかし「それ」はあくまでこの「4-B」の担任としての「ゆっきー先生」の気持ちであって「ナイトメア」の大幹部としての「プロフェッサーゆっきー」の「思惑」とは別な話。                                        逆神にもキリコ共々度々「公私混同をするな」と釘を刺されてはいるのだが、流石にこの「特例事案」に於いてはその限りでは無いと割り切っていた。                                        その事に関し彼女に対して呵責が無いと言えば嘘ではあるが、それも含めて責任はミユキの任命権者であり、ブルースカイの国家元首代行であるヒメルダにもせいぜいその責任を負うて貰おうという「警告」にも等しいメッセージを送ろうという事も併せて考えていた。                                         そこは流石は元「大ショッカー」の二代目大首領とでも言おうか。                                        昔から比べると大分友誼を深める間柄にはなったが、ここぞという時には手加減も容赦もしないという冷酷さも未だ持ち合わせている様だ。

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忘れているかもしれないが彼女は本来「この世界線」には「存在していなかった存在」である。                                        元々は数多ある「可能性世界」一つである所の「別の世界線」に「存在していた存在」だ。                                        過去のSS組の介入によって狂いだした「世界線」を軌道修正しようと幾多もの時間遡行(タイムベント)を繰り返した結果、本来決して交わる事の無かった逆神やつぐみ達との邂逅を果たした経緯がある。                                        そして今逆神が憤怒の咆哮を上げつつ漏らした「言葉」はどうやら彼女の知らない「過去」を言っている様であった。

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しかし、ただ「それだけ」であった。                                                  二人は黙して何も語らず、ただ彼女に頭を垂れてじっと佇んでいた。

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主の放った予想外のその「言葉」に刹那、彼女の思考は停止した。

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