リンちゃんがまるミクちゃんを連れて、ミクちゃんのお家に遊びにきました。 「お土産ごちそうさまなのよー。早速切って、みんなでいただくのよー」 「来週になったらケーキ類全部クリスマス仕様になって、割高になっちゃうからね。おいしいもの食べたいなら今のうちよ」 「にゃーん」 「このケーキ、まるミクちゃんが選んだって言ってるのよー」 「あれ？　リンちゃんまるくなるたちと会話ができるようになったの？」 「この子がこれがいいって騒いでるのはなんとなく理解できるし、それとハリィちゃんなら普通にくりーちゃーの言葉分かるから助かっちゃう」 「通訳がいると安心よね」 「この子たち、お菓子に関してはいつもうるさいだけあって、スイーツを選ぶ眼は確かなんだよね。あそこのお菓子はどれもおいしいから、ハズレはないと思うけど」 「そういえば、まるネルちゃんは？」 「あの子ならレンと一緒に映画を観に行ったわよ。おやつ大好きだけど、レンとおやつなら間違いなくレンの方を選ぶもの」 「まるネルちゃん、レンくんのこと大好きなのよー」 「そりゃあね。今ごろ、キャラメルポップコーンの一番大きなサイズ買って、レンの隣で上機嫌になってると思うわよ」 「というか、映画館入れるんだ。私は正体知ってるからそれっぽく見えるけど、普通の人の目では太めのネコなんでしょ？」 「ああ、それなら大丈夫。街のシネコンの人たちは事情知ってるから。この街、くりーちゃーが結構多く棲んでいるんで、その手のトラブルが頻発したみたいで、一匹につき大人料金で入れるように決まり事を作ったんだって」 「北米さんが働きかけてそうなったって、ハイポリちゃん言ってたのよー。だからたこルカたちみんなで映画館に行っても大丈夫なのよー」 「案外、規約がそうなったのハイポリちゃんが発端かもね。理事長先生ならすぐ事態解決に乗り出しそうだし」 「にゃーん」