しかしあんまりにも二人がやいのやいの言うので、その内今度はペロリンが段々とその表情を険しくさせた。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　そしてその返しに対し更にペタリンが反応し、更に更にモミルンまでもが表情を曇らせる。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　おこ？　おこなの？

【魂の回廊（Corridor of the soul）】　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　生きとし生ける存在であれば誰しもが必ず有している「縁（Fate）」又は「絆（Bonds）」と呼称しているもの。それは「血肉」の「繋がり」であったり、或いは「親愛」や「信頼」「依存」「信仰」「従属」といった「精神的」な「繋がり」であったりと様々な形態を持つが、とにかく自分以外の他者との何らかの「結びつき」を「魔導」ではそう呼称する。「転スラ」などでは力が上位の者が下位の者に「名付け」を行う事で「これ」が形成され、以降「主（Master）」となった者の「成長」や「進化」に伴い「従属者」（Subordinate）もその影響というか恩恵により「進化」する事が出来る。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　本シリーズでは「転スラ」とは異なる二種類の「形態」が存在する。ひとつは「従属者」が何らかの情報や経験を得た際にそれを意識共有した「主」の「精神的」若しくは「肉体的」な「変化」若しくは「進化」を齎し、それにより「従属者」も「進化」するというもの。本静画シリーズではこれは沢里（ペタリン）とその「主」である瑠宇（C様）にあたり、沢里の地上での様々な「経験」（笑）が瑠宇自身の「変化」を齎し、結果「例のシリーズ」に至ったというもの（はよ復活させんと…ｗ）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　もうひとつはミユキのやり方で「主」たる者が強制的に「契約」した「相手」及びそれと結びつきの強い「存在達」の「力」や「知識」「経験」を一方的に「吸収」するというもの。この「術」の凄く、そして恐ろしい所はリムルが個々人への「名付け」、C様＆ペタリンが「眷属」という条件が必要であるのに対し「契約」をひとりにするだけで後はネズミ算式に「増やせる」という点にある。それもその「範囲」や「吸収量」を「主」自身の「任意」で。現状「力」でこそリムルやC様には遠く及ばないが「魔法のセンス」や「応用」に関して決してミユキは彼らに引け劣る存在では無いという事が分かるであろう。