あれよあれよという間にティディス達はゼンドラムの官邸に通された。 守衛長であるシャルルとチヨは旧知の仲だったのである。 入った建物は天井が高く、豪華な装飾で彩られた美しい広間であった。 「すごい…こんな建物見たことない…。」 思わず溜息をつくティディス。 「お褒めに預かり光栄です。定期的に庶民をこの場所に招いて食事会等も行っているんですよ…それはそうとミス・チヨ、アファングの襲撃でお気の毒に…。」 「なに、隠密にティディスを去らせる事も可能だったし、君達ゼンドラムとの協力関係もまた秘密の内…すべては私のやった事だ。君が気に病むことはない。」 ドン！ 突然ドアを勢いよくたたき開ける音が聞こえた。 振り返る一同…するとそこにはゼンドラムの大統領とも言うべき人物・ヒストリカがいた。 「チヨちゃん！無事だったか！会いたかったよ！！」 「おぉヒストリカ！久しぶりだ！」 腕を広げて待つチヨにヒストリカは飛びつく。 一同があっけにとられる中で二人は固い抱擁を交わして再会を喜んでいた。 第26話：im7608983　第28話：im7627974