「目が覚めたんだね」 上から声がして見上げると、緑色の悪魔が冷たい目でこちらを見ていた。手には散水用のホースを持っている。私はそれをただ見上げることしかできない。気が付いた時にはドラム缶の中にいて、肩までコンクリートで固められていたのだ。これは、普段のおままごとのような制裁とは違う。今回はもはや不可逆だという点で、明らかに一線を越えてしまっている。 「いつきが悪いんだよ。桜空を失った私から、パワポケ君まで奪っていこうとしたんだから」 悪魔が表情のない声でつぶやく。誤解だ、と言いたかった。が、恐怖で身がすくんで声を発することもできない。 ホースの先から勢いよく水がほとばしる。悪魔はその水をドラム缶の内壁に這わせるようにして注いでいく。首筋に冷たいものが触れた途端、私の背筋も寒くなる。私は必死にもがこうとしたが、四肢が寸分の隙も無く固定された状況では、それすらも許されなかった。 やがて私の頭部は完全に水没した。はじめは呼吸を止めようと努力していたが、すぐにそれも徒労に終わった。溜め込んでいた最後の空気を吐き出した直後、肺に空気が流れ込んでくる。ただただ息苦しい。いくら激しくもがいても、どうにもならない窒息感に、やるせない感情が一気にこみ上げる。苦しいし、死にたくない。確実に迫る死を前に、もうそれしか考えられない。 と、唐突に私は苦しみから解放された。同時に、底知れない安らかさと穏やかさに包まれる。あらゆるしがらみが無くなった、この上なく自由な感覚。私はそれに身をゆだね、眠るように目を閉じた。 ……的なバッドエンドがあったらなという妄想。攻略不可能バグの解消が先ですが

ナオ「いつきが悪いんだからね」 ちょっと絵を描く練習もしてみようと思い立ったのです。このゴミのような画力を少しずつ向上させられれば。。。今回の題材は昔やりこんだパワポケ、にひっそり潜むリョナ要素