最初に出会ったのは、戦場だった。 鬼が修羅を食らう泥沼の地獄、「交蝕の時」の中で、 二人はそれぞれを率いる主導者として、幾度も対峙した。 直接姿を見る事はなくとも、相手の出方と戦略で互いを理解した。 まるでそれは、交換日記をつけるような毎日だったのを記憶している。 その争いの中で、二人はそれとはまったく別の「共感」を、時とともに募らせていった。 やがて悪夢は終わり、本当の困難が横たわる。 最大の敵同士だった二人は、背中を預け合いこれに挑まなければならなくなった。 だが、何を恐れる必要があるだろうか。 既に互いを理解していた二人に、それはそう難しい話ではなかったのだから。 いまも、忙しい合間を縫っての休日は二人で過ごす。 交わす言葉は少ないが、二人には十分な時間だ。

I-16 戦闘機の改良型として製作された I-180 は多くの問題を抱え、ポリカルポフ自身も、1938年の試験飛行中の墜落事故でテストパイロットとして搭乗していたソ連邦英雄のヴァレリー・チカロフを死亡させたため、当時のソ連の主導者スターリンから信頼されなくなっていた。しかしこのような逆境にあっても、彼は航空機の設計作業を止めることはなく、I-185を配備させたんだ！