伴い ともない を含むイラストが 1 件見つかりました ( 1 - 1 件目を表示 ) タグで検索

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「それ」は良くある事であり、特段珍しくも何ともない話だ。                                              普段生活していく上で特に自分に関わる話でなく、また積極的に関わろうという話ではない。                                             まあ、関係した者にとっては振り回されただけという黒歴史でしかないのだが…………。          戦後、59年の「皇太子夫妻(現天皇陛下夫妻)の結婚」や64年の「東京五輪」を契機に一度は米軍の空襲で灰燼に帰した首都・東京は文字通りかつて以上の繁栄の元、見事復活を遂げた。そうした東京に憧れや富を求め続々と地方から多くの人間が上京して、その人口は今や一千万を優に超す程にまでなった。                                             しかしそこで問題となったのが増え過ぎた人口を受け入れる居住地だった。元々その場所に住んでいた住民も相当に多かったのだがそこに更に人が増えた事で深刻な住居不足の問題が生じてしまった。一部は夢破れ、或いは都会の生活に馴染めず再び下野する者もいたが、殆どの人間はそのまま東京や近在の県に留まっていた。それに伴い雇用の不足や交通事情や治安の悪化が増加し、首都圏には至る所で法治の及ばぬ暗部(アンダーグラウンド)が出来ていった。                                             この事態を打開すべく東京に集中した人々を周辺県に分散させようとした「関東圏ベッドタウン構想」が企画され、各地で宅地造成や集合住宅の建設、道路や鉄道網の敷設が急ピッチで進められた。しかし、度々起きる好景気と不景気イベントや時の政府の迷走、更には担当したゼネコン企業の倒産や撤退があり、実際に実現したのは神奈川、埼玉、千葉の東京にほど近いごく一部の地域に留まった。そして、それ以外の多くの場所は更地のままか建設途中で遺棄され、風雨に晒されいつの日か朽ち果て土にかえる日を延々と待ち続けるだけとなっていた。そう………彼女達が訪れている「此処」もそんな場所だった。

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