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矢継ぎ囃子(やつぎばやし) 野草生い茂る夕暮れの帰り道。ひとり歩いていたソバコは近くで誰かに呼ばれたような気がした。 「引き返したほうがいいわ。このあたりに『うろん』な流れがあるかららび」 足元で小さなワラビがなにかささやいている。 よく聞こえなかったけれど『ウドン』という言葉にソバコは敏感に反応した。 急に立ち止まってすばやくワラビに近づき「わたしはソバ」この言葉と同時のこと――、 ついさっき歩いていた先を突風のような勢いで木の棒が地面にたたきつけられたのである。 藪から棒を持ったホットドッグがスッと現れていった。 「間違えましたが、わざとじゃないんです。このあたりにいた化かしていたずらばかりするムジナをこらしめるつもりでした」 「わたし、もう少しで、手打ちにされるところ、でした」 ソバコがムッとして正論を言わざるそばで、ホットドッグは小麦国の印“むぎじるし”を見せながら続けていった。 「あなたも小麦のこなのだから、仲間同士としてゆるしてください」 「わたしは蕎麦粉であって小麦粉ではない」と答えようとしたソバコだったが、2割は言う通り小麦粉だったのである。 急にあたりが暗くなった。山の中とはいえ日暮れにはまだ早すぎる……。 澄みわたる青空のしたイカ墨を流したようなパスタ夕陽をさえぎり、ホットドッグのむきだしのむぎじるしをむしった。ぎは偽物だった。『むぎじるし』の『ぎ枠』がとれて『むじるし』になった。ホットドッグはイヌではないと見抜かれて藪の中にのがれた。 ソバコはしっぽをつかまえようとして藪へ、尾行かんがえたが危ないと思ってやめた。 {注釈:『ムッとして正論』昔、蕎麦はつなぎの小麦粉を使ってないから茹でると麺が切れやすいため『せいろで蒸していた』} ――野草焼く薬草屋さん創薬早く。十五錠。「野生の生野菜無料。金遣う温野菜湯量」

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