地球のゴミ を含むイラストが 1 件見つかりました ( 1 - 1 件目を表示 ) タグで検索

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どろだんご合戦 道路と道路のあいだ、大地に並んだ建物、団地の空地に立つ子供たち。 湿った土を掘り起こし、虫や小石や草の根をのぞき泥あつめ。 両手でまるく押さえつけ、泥をつけたし、手のひらサイズにする。 粉のような砂をまぶし、表面をかわかすように磨いていき、 黒鉄(くろがね)のような艶がみえてきたら出来上がり。 地球と月を結ぶ宇宙エレベーターは地上から天上へ休むことなく廃棄物を運んでいた。 月基地を運営する『宇宙最先端業務(USG)』では、地球の加盟産業から送られる廃棄物を処理する活動をしている。地球ではどんどん生産と消費をして、だんだん溜まる廃棄物を月へと送り、ごそごそ処理をする。それがいつからかお互いの役割となっていた。 あるとき加盟産業のひとりがこの役割分担は不公平なのではないかと問いかける。 「なんだか無責任ではないかなぁと、そういう意見が地球に出ているんです。地球のゴミを無料で処理してくれますし、それでいて宇宙からの観測情報を送ってもらえるなんて。何かお礼をした方がいいんじゃないかと地球では話し合っております」 それを聞いてUSG職員はにこやかな笑顔で答える。 「子供のころにどろだんご遊びをしたことはありませんか。我々は地球を綺麗な地球として眺めていたいだけなんですよ」 関係が良好に続くことを知り、加盟産業の者は安心して地球に帰った。 「そういえばどろだんご遊びといえば、うちの近所では完成した後にぶつけ合ったものだなぁ」と懐かしみながら。 {注釈:地方によっては、完成した泥団子は一方を地面に置いてもう一つを上から落として頑丈さを競い合う} ――だんだんころころ転がして作る団子二十七個目。「誰かもたれかかる団子を見たらしい」

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