うちの子だよ！ キャプション芸する！ あぁ、またこの夢か。 花壇で寝ている夢。 起き上がることはできない。 もし、あの時のことならば、こんな風に手を組んでいるはずがない。 だからこれは夢だと言える。 あの日から月に１～２回ぐらいのペースで見る。 「そりゃ君が死にたがるたびに見せてる夢だからだよ」 不意に頭元で声が聞こえた。 視線を向けるとナナシノがいた。いつも通りふよふよと浮いてる。 どういうこと、と言おうとしたが口が動かなかった。 体も動かない。目だけが動かせる。 いわゆる、金縛りである。 「あー、喋らなくてもいいよ。喋れないだろうし」 コミュニケーション取れないじゃん。 「大丈夫だってば。君の考えてることはこちらにも分かるようにしてるから」 死神はそんなこともできるのか。 「私割とすごいから」 ケタケタとナナシノは笑った。 「さて。なんでこんなことをするかというとね。君に知って欲しいからだ」 何を？ 「死んだ時どうなるかを。じゃ、苦しんでね」 そう言ってナナシノは消えた。 苦しむのか。最悪だ。 そんなことを考えていると、「きゃあああああ！」と悲鳴が聞こえた。 女子生徒が私を見て出した声だった。 これで花壇から出られる。 「先生、こっち！」 先程の生徒が先生を呼んできたらしい。先生が私の首元を触った。 「脈が・・・ない・・・」 え？ちょっと待って私生きてるよ？ その後、私は救急車で病院に運ばれ、死亡と判断されたらしい。 そして葬儀が行なわれ、火葬場に行くことになったらしい。 淡々と状況説明しているように聞こえるかもしれないが、状況を把握しきれず正直ものすごく焦ってる。 「～、～～」「～～、～」 棺桶の外から複数の声がし、揺れた。まずい。燃やされる。 そこで目が覚めた。 「はぁ・・・」 生きた心地がしない。 「おはよう、今日も一日精一杯生きましょうｗｗｗ」 あいつがこちらを見てケタケタ笑っていた。殴りたいと思った。【不続？】