ずーっと見てた彼女は全然こっちの気持ちなんて気付きもしないでいつも『憧れの人』を追いかけてる。 そんな彼女は楽しそうで、嬉しそうで、幸せそうで。見ているたびに苦しくなる。 俺の方がもっと好きなのに。　 　 　 　 　 　 ◇うちのハルト君とまきなちゃんのイメージはこんな感じ。 これはハルト君視点なのでこんな感じなんだけど、まきなちゃんだって叶わない恋に苦しんでるわけだ。 妻帯者のテッドさんに恋したって叶うわけがない。わかっているけど会えれば嬉しいし、もっと一緒にいたい、もっと話したいって思う。傍にいればいるほど苦しいのに。 ハルト君も辛いならやめればいいのに。俺にすればいいのにって思ってるけど口に出せない。泣きそうなまきなちゃんにあんな奴好きになったっていい事ないじゃんとか言っちゃうけど、図星差したら当然逆切れそれるわけで。 言われなくたってわかってるわよ！って怒鳴られろｗ ハルト君にしてみれば慰めてるつもりなんだけどまきなちゃんにしてみれば責められてるような気がして。 傷付く事ないよ、まきなが可哀想だよって言いたいんだけどまったく伝わってなくて、なんでそんな酷い事言うの！？って 泣かせたくなくて言ったつもりなのに逆に大泣きされちゃってぼろぼろ泣きながら「そんなハルト嫌い！」って言われればいい。 思いっきりさ、まきなちゃんに平手打ち食らって、酷い！って泣かれて。 まきなちゃんが立ち去った後に、めっちゃ泣きそうになりながら「酷いのはどっちだよ」ってぼそっというハルト君とかそんなお約束が大好き。 泣きたいのはこっちだよ、って。ちょこっと泣いちゃう。 一人でべそべそ泣きながら、好きになってよ、こっち向いてよってそんな事をずーっと思ってる、そんなハルト君が可愛い。 そしてそんなお約束過ぎる恋物語がやりたい。テッドさんじゃ出来ない。 どうしたら手に入るの？どうしたら好きになってくれるの？こんなに好きなのにって、そんなぐるぐるがやりたい。楽しい。 一杯泣いて、一杯苦しんで、そして大人になる。そんな初恋も楽しいよね。