旅行に行った時の体験 大学の頃に山梨県に友人と旅行に行った時に変なものを見た。 2泊3日の旅行は無事に楽しく進んだ。 最終日に、お土産を買う為にサービスエリアへ行った。 しかし、大きいサービスエリアでは、ありきたりのお土産品しか無かったから、トイレ休憩を兼ねてパーキングエリアにも寄ることにした。 立ち寄った寂れた小さいパーキングエリアでお土産を選んで会計をしている時にふと自分の動きが止まった。 それと同時に周りの店員や疎らにいる客も時間が止まった様に動きが止まった。 「なんだこれ…」と混乱している、 いつの間に外に居た。 周りには誰もいなく自分一人で しかも、お昼頃だったのに空は暗くなっていた。 気持ち悪いのは、ただ単に暗くなっているだけでなく、墨絵の様な白黒の濃淡、夕日の赤ではなく、灰色と白色だけで包まれていた。 異様な風景だった。 絶句している内に、何かが見えた。 黒と灰色の火のようなものと、白い蛍のようなものが近づいてきた。 逃げようにも体が動かずその場で座り込んでいる間に、段々と数が増えてきて周りの黒い空を覆っていった。 白い蛍のは、「ｱｿﾎﾞｳ…ｱｿﾎﾞｳ…」という小さな声で囁いていた。 火の様なのは黒色と灰色の2色で、空が真っ黒なのにしっかりと姿が見えた。 そいつらは、何をするでもなく自分の周りを飛び回っていた。 怖さよりも、気持ち悪さ、自分が何処かに連れていかれる不安でいっぱいになり、心の中で念じた。 念じていると段々体が少しずつ動く様になってきた。 その動く手で、周りの砂を掴んでそいつらに投げつけた。 「アー！ウー！」そいつらに聴かせる様に怒鳴り乍ら。 そのうち、そいつらは消えていくのが見えてから気を失った。 それから目を醒めると、元の寂れたサービスエリアだった。 そこからは問題なく帰ることが出来た。 売店に駆けつけた友人曰く 「店に店の中にいるお前が、レジの前で固まっていて声をかけたんだ。」 「そうしたら、俺たちの体も動かなくなって……どけど、周りで起きている事は分かるって変な感じで。」 との事。 確かに俺は、外に居た筈。 しかし、友人たちは誰も外から声は聞こえず、 何もなかったという。