確かにこの恐るべき科学者の技術は凄まじく、この時代のそれよりも遥か先を行っている。 　　　　　　　　　この時代で彼女に勝る存在がいるとすれば現在ブルースカイにて「マナー」のSEを務めている「あの少女」位であろうか。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　しかしそれでも決して無敵という訳でも万能という訳でも無い。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　それは彼女の「それ」が良く熟考され、仕上げられたモノでなく、ただ己の本能と興味本位によって積み上げられた乱雑な代物であるからだ。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　だから意外と盲点は多く、例えばこの様な「想定外（イレギュラー）」な事態に対して実は恐ろしく脆弱であり突発的に対処出来ないという「弱点」も存在するのだ。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　それに例えその弱点が無かったとしても、如何に彼女であったとしても日本全土そのものを覆う数百、数千発の核の槍ぶすまからこの国土全域を守り切る事などまず不可能な事であるのだ。