桜の季節がやってきました。 いつもはのんびり遊んで過ごしている桜の精霊も、眠っていた桜の木を起こして蕾を開花させるのに大忙しです。 「あー、もう！　ここもあそこも、まだまだ咲いてないとこばっかりじゃないの」 「ずっと寒かったのに、急に暖かくなったのよー」 「雪がチラつくお天気だったのに、急に初夏の陽気だにゃあ」 「おかげでどこの精霊も慌てて走り回っているし。食べかけだった花見団子、乾いちゃわないうちに一仕事終わらせたいな」 「まだまだ夜は冷えるのよー。おうちに帰ったら温かい甘酒をいただくのよー」 「これだけ見事に咲かせたら、朝になったら人間たちびっくりするだろうなあ」 「明日もいいお天気の予想なのよー。桜の木の下でお花見がはかどるのよー」 「楽しいのは分かるけど、ハメ外しもほどほどに、ね？」 「ミクちゃんはまだまだお仕事がたくさんあるから、宴会やってる暇ないのよー」 「いいもん、葉が生い茂ってサクランボが実ったら当分暇だから、その時は思いっきり遊ぶんだ」 「夏は海も山も街中のカフェも、桜の精霊がおしのびでバカンスしてたりするにゃあ」 「私たち、はたから見たらただの人間にしか見えないから、みんな大胆に遊んでいるわね」 「桜たこルカは残念ながら普通にたこルカなのよー」 「あなたたち、自分ではヒト型に変身できないんだっけ」 「種族にもよるけど、私たちは無理なのよー」 桜ミクちゃん、今年も花を咲かせます♪