綺麗なままで眠らせるんだ

ミント愛してる。またファンタジアやりたいなぁ

お願い。今は振り向かないで。きっと私、酷い顔をしてるから。 貴方の前ではいつも笑顔でいたいの。貴方の前では綺麗なままでいたいの。 だからお願い。今は知らないままでいて。 「さぁ…？俺には何の事だかわからないな」 あぁ、もう。貴方がもっと酷い人だったら良かったのに。 ◇連作の続き。他のはタグからどうぞ。 三枚目はまきなちゃん。まだテッドさんは旅の途中。 次に訪れた町でまきなちゃんに出会ったテッドさんは彼女に手を借りるのだけれど、その途中でちょっとした喧嘩をしてしまうのね。 喧嘩と言ってもある意味まきなちゃんの一方的な物で、その原因は嫉妬。 テッドさんの想い人に嫉妬したまきなちゃんはその苛立ちをついテッドさんにぶつけてしまった。 初めての本気の恋だったのに、届かない事が確定してて、でも好きになってほしい気持ちと、届かない苦しさと。まだ幼いまきなちゃんの気持ちが付いていかなかったというか。 でも、まきなちゃんはそんな醜い自分を見たくなかった。 テッドさんが可愛いって言ってくれた自分のままでいたくて。そんな風に言ってくれる自分が好きだったから、ドロドロな自分が嫌いになって。 けれど立ち直るためにまきなちゃんはその気持ちすべてを飲み込んだ。そんなヒトコマ。 テッドさんの背中で、泣きながら気持ちを全部飲み込んで。苦しかったけれど次には笑えるように。 泣いてる所なんて大好きな人には一番見られたくないから、テッドさんにこっち見ないでって。 で、テッドさんもわからないふりをしてくれる。『無かった』事にしてくれる。 大好きな人だから一番見られたくないものを見せてしまって。でもテッドさんはそれを知らないって言ってくれる。 まきなはまきなの好きな自分のままだよって言ってくれた。 で、まきなちゃんはテッドさんがもっと酷い人だったら憎む事だった出来たのに、ってそんな事思ったり。