※まず、「始原の黒き開闢世界」の項を参照推奨。 その依り代は人類最凶だった。 黒白衝突後の余波で人類で最初にこの次元世界に漂着した人類種。 そのまだ人類であったその姿は緑がかったボブヘアーそして、黄金色にも見える瞳、黒いコートに胸元の肌蹴気味なシャツを着用し、ズボンはスーツのこれまた黒。一見素性は怪しくも見えるが、あくまで普通の人類であったはずだった。そう、この時点までは。 このモノクロの世界においては住人は一様に白か黒で統一されたシルエットじみた姿で存在している。そして、黒と白にはっきりと分かたれた地平線が遥か彼方まで続いている。 そんな世界で凛然と輝く七つの星。基本モノクロのみのこの世界において、絶対者としての資格を得て己が色を不可侵の領域として展開する「影の七星」。それを観測した時点で彼女はこの世界の法理をあろうことか見抜き、悟り、解いてしまう。そして、以後その絶対者であったモノたちの領域を次々と蹂躙し、己が器に取り込んでいった。結果、本来途絶える筈の無かった絶対者の痕跡はあらかたこの世界から消え去る。それがいかな方法であったか、何故そんな真似が出来たのかは現時点ではまだ不明である。 とにもかくにも、かの唯一神級の黒き神にすら、人類種でありながらその存在を認められるにまで至った彼女はこの時点において、これまでに観測されている宿天存在ですら成し遂げられなかった唯一神級の神格をその身に宿すというその偉業を成し遂げてしまう。 少なくとも、この時点でこの偉業がほかの次元世界含めて、どういう結果を招くかはまだどの存在も知る由もないだろう。 #補足事項 ※神格について ここで言及する神格とは人類からみて、文字通りあらゆる神話に出てくる神の如き真似が出来る格の位を指す。人類からみて規格外。人類の器に収まりきらなくなった者達。もしくは人類種以外でそれらに匹敵する者。総じてそれらは神格保持者とされている。 ※宿天とは神格級とされる神々を、概念としこの武装を可能とする事を指す。