「日本鬼子ぷろじぇくと の解散が決定」との報を受けて、ウチのΩnikoさんが”とある世界”を再訪したようです ~~~~~~~~~~ 「”基本世界の環”が自壊を始めたらしいな」 例によって唐突に現れた獣耳の鬼娘・”かっしー”は、挨拶もそこそこに直球で切り出した。 「ちょいと手間な事になりそうなんで、しばらく間借りさせてもらうよ。」 この異邦鬼はいつもこうだ、と、頭では分かっていても、”ヒノ（この世界の日本鬼子）”は呆れを禁じ得ない。 「言うに事欠いて”手間”はないでしょう？」 「いや、”手間”なんだ実際」 おおよそ緊張感のない素振りで”かっしー”は肩をすくめる。 「私が干渉できるのは”日本鬼子の物語が紡がれなかった世界”か、あるいは”打ち切られた世界”が大半なんだ。 　基本世界が崩壊してしまうと、それに支えられていた”物語”が、大量に後者になってしまう恐れがある」 「貴女の干渉できる世界が増えるのは、むしろ好都合なのでは？」 困ったような顔で”ヒノ”が問う。 「”基本世界”系の”創造主”なんて、自分の世界が基本世界に繋がり続けるためにオニコを利用してる奴が大半だぜ？」 やはり困ったような顔で、”かっしー”は返した。 「連中にとってはオニコは”存在してさえいればいい”わけだからな。 　だから、たいていのオニコは”名目上の主役”で、その世界の創造主が本当に目をかけたいキャラクターは他にいるのさ。」 そう…たとえば”如月ついな”がそうだったように… 　「そういう連中をいくら観察したところで、あの”月下夜叉姫”を倒すヒントが見付かるとは思えないぜ？ 　そして、私がこれから赴く世界が”最初から独立していた世界”なのか、それとも”元・基本世界だった世界”なのかは、行ってみるまで判別が難しいんだ。 　これから引こうってガチャに、大量のハズレがブチ込まれる気分だよ」 盛大に不謹慎な例えを持ち出しながら、”かっしー”は大きく溜息をついた。