【長い説明】 「レリウスの教え」開祖のレリウスはかつて故郷リイダスの地より世界中を旅したとされ、各地に彼の足跡を示す場所が点在する。その多くは人の立ち入らぬ険しい道のりを超えた僻地に存在し、彼の尋常でない体力を今に物語っている。 この遺構もその一つであり、歪に尖った岩山が人の侵入を拒み続けている。やがて人々の足が途絶えると、この秘境の支配者は一面を覆い尽くす黄色の花々へと変わっていった。レリウスの旅について書き記した聖典の一節によると、この地には質素でありながらも美しさを兼ね備えた宗教者にふさわしい祭壇があったらしいのだが、今はただ植物に蹂躙された瓦礫が残るのみである。 また、聖典の一節には「彼は故郷の地に見た豊かに実るオレンジを豊穣の象徴と信じており、立ち寄った土地や貧しい村にその種を植えて回った」という記述があり、実際彼の足跡とされる場所では必ずオレンジの木を目にすることができる。 この事からレリウスは農業・豊穣の象徴として各地の土着信仰にしばしば姿を変えて登場している。 【前作リングベルの追加設定】 ちなみに、聖地であるリングベルにオレンジの木はない。リングベルは彼の旅の終わりの土地であり、その不毛の地にオレンジの実りを授けようと死ぬまで研究に明け暮れたが遂に叶わなかったためである。リングベルは試練の地とされ、現在も彼の遺志を継いだ信者によって研究が続けられているが、半ば形骸化しており彼の熱意や理想は長い歴史の中で燃え尽き、灰となったようだ。 【着想】 特になし 【サブテーマ】 雲を雲らしく描く テーマカラー(黄)一色に染めない