小春日和の暖かさなので、紅葉狩りにやってきた鏡音一家。 見事な銀杏並木に目を奪われます。 「銀杏落ちてないかにゃん。焼いて食べるとおいしいにゃん」 「あれは早起きしないとダメだニャ。あたいらと同じ考えの人間たちが全部拾った後だニャ」 「まるくなるに朝早く起きろと言っても無理にゃん。そろそろお腹すいたと思って起きると、レンきゅんが朝ごはん用意して待っててくれるから、催促する必要もないにゃん」 「さすがはあたいのレンきゅんだニャ。たこルカさんたちが作るご飯もおいしいけど、やっぱりあたいはレンきゅんの手料理が一番だニャ」 「まーた、何か食わせろって騒いでいるのかな。さっきカフェでパフェやらクレープやら、しこたまお腹に詰め込んだはずだけど」 「うちのネコたちの腹時計は正確だけど、時々壊れるのよねえ」 「センサーが利かなくなるのが正しいんじゃないかね、こういうお出かけの時限定で」 「そりゃあレンが甘いから。ゴネれば美味しいもの食べさせてくれるってすっかり学習しちゃってるし」 「まあ、今日は夜まで我慢してて欲しいな。焼肉屋予約してるから、あまり食えなくてにゃーにゃー鳴かれても困る」 「ほら、あんたたち。レンが焼肉おごってくれるんだから、夕方までダイエットかねて歩くのよ」 「普通の猫はすばやいものだけど、こいつらは転がった方が早いもんな」 「あたいらにダイエットと言っても無理ニャ」 「ふふふ、焼肉でまるくなるたちの旺盛な食欲を思い知るにゃん」 「そこはレンきゅんも見透かして、食べ放題のお店に決まってるニャ」 「中学生二人とまるくなる二匹、際限なく食べさせたら財布の中身がすっからかんになるにゃん」 「そうと決まれば、せっせとお腹をすかせて夜に備えるニャ」 やっぱり花より食い物の、まるくなるたちでありましたｗ