如月「お孫さんを怒らせた……霊夢様を?」 ボス「霊夢の娘のまあやがまーた余計な事を始めた様でな。その原因がどうも俺にある様なんだ、心当たりが多すぎて否定も出来んのでな」 如月(絶句) ボス「そのうえ、最近「若造ども」がヤンチャをしまくるお陰で休む間もない。仕事は好きだが、いい加減食傷気味なのでな、気晴らしをしとった所にお前さんが来たわけだ」 如月「お邪魔してしまったでしょうか?」 ボス「若い娘さんとのおしゃべりは嫌いじゃないさ。と言っても、実際の所はほぼ同年代だろうがね……ここで立ち話も何だ、ドライブにでも洒落こまないかね?」 如月「私は構いませんが……お車は?」 ボス「車と言えるほど上等ではないが……ちょうど愛車が来たところだ」 如月「まぁ、これは……BMW・R75！プロッツェン製の軍用サイドカーですね」 ボス「かつて背中を預けて戦った、とある日本帝国陸軍陸将から譲り受けたものだ。海賊のような髭が印象的な男でな……交蝕の時終結数年前に亡くなったが、その時に形見として引き渡されたんだ」 如月「海賊のような髭の、帝国陸軍将校?まさか……ヒゲ隊長、日下様?」 ボス「なんだ、クサカを知ってるのか?」 如月「はい……今の私がいるのは、かの方が命を救ってくださったからなんです。私にとって日下道仁様はとても大切な人……再びお会いする事が叶わなかったのが無念でなりません……」 ボス「そうか……しかし、巡り巡って奴の持ち物が私に渡り、君と邂逅するというのも不思議な縁だな。私は無神論者だが、神様のおぼしめしという言葉を信じて見たくなるよ」 如月「神様の……御意志……」 ボス「まぁ、なんにしてもだ。追手がかかる前にここを離れますかな、姫?」 如月「あら……姫をエスコートする老齢の騎士というよりは、どこをどう見ても女性を誘拐するアラビアの山賊王という風貌ですけれど?w」 ボス「どうせやる事は変わらん」 如月「まあ、乱暴！そんなところ、海斗にそっくりです。嫌いじゃありませんよ」